ワンウェイタイプ VS リターナブルタイプ
ウォーターサーバーを契約すると、基本的には月単位で契約した分の水がボトルやパックにて配達されてきます。
この配達方法には、
- リターナブル方式
- ワンウェイ方式
の何れかの方法が主流です。
もともとは、リターナブル方式がシェアを占めていましたが、現在は、ワンウェイタイプの数が増え2018年から、ワンウェイ方式がシェアが逆転しています。
横文字を見ただけでは、意味が分からないかもですが、簡単に言うと、「使用済の空ペットボトルを回収するか、使い捨てタイプか」という話です。
リターナブル方式=使用済ボトルの回収型
ワンウェイ方式=使い捨て
ワンウェイ方式の方が、使い終わったら捨てれば良いだけなので、ユーザーに優しいと感じもしますね。
実は、この二つは、使ってみないと分からない、大きな違いがあります。
これまで、いくつかのウォーターサーバー会社と契約してきた経験者の立場からすると、もしワンウェイタイプよりもリターナブルタイプの方が良いケースがあります。
お水の配達方法は好みの問題でもあるが、、、
リターナブル方式の欠点として、「空ボトルが部屋を占拠してしまう」と思っている人がいます。
確かにそうですよね。
使って終わったボトルをすぐに捨てる事ができれば、空きボトルが部屋を占拠する事はありません。
それでも、ウォーターサーバー比較サイトを管理する責任ある立場としては、初心者にこそ「リターナブルタイプ(回収が必要なタイプ)」をオススメします。
何も、当サイトが、リターナブルタイプのウォーターサーバー会社と癒着しているわけではありません。
実際に使ってみた感想と、実際に使っている人からのヒアリングよって浮き彫りになった問題点があったからです。
今では、ワンウェイボトルを選びリターナブルタイプを拒否する理由を明確に説明できない人には、リターナブルタイプをオススメさせてもらっています。
ワンウェイ方式の見えにくい問題点
業者目線のワンウェイ方式の特徴(※ 業者側のメリット)は以下の通りです。
- ボトル回収は必要なく、新しいものを配送するだけ。(配送コストを抑制)
- 配送するだけなので、不在時には玄関先に置いておく事も可能。(配送コストを抑制)
- ボトル再利用がないので、洗浄・除菌に神経を配る必要なし。(管理コスト抑制)
- 「ワンウェイ方式なので、サーバーメンテナンスも必要ない」という意味不明な事が、なんとなく正しいように聞こえてラッキー。(実際にこの謳い文句でワンウェイ方式をすすめるサイト多数あり)
- 回収をしないため、配送は配送業者に委託できる。(自社で責任を持つ必要がない)
- 利用者と毎月顔を合わせる必要はないので、直接苦情を言われる事が少ない。
こういったところがワンウェイ方式の業者側のメリットです。
少し脱線しますが、東日本大震災(2011年)以降、ウォーターサーバーの需要が上がり、多くの中小企業がウォーターサーバー業界に参入してきました。
日常生活の飲水用の他に、「災害時の備蓄水」としての機能にも注目が集まったからです。
さらに熊本地震(2016年)の後にも同様の流れがウォーターサーバー業界に起こりました。
このタイミングで、ワンウェイ方式はシェアを倍増していき、
そして、2018年についに、ワンウェイ方式がシェアを逆転してしまいました。
これは何故だろう? と思いますよね、、、。
ワンウェイ方式の方が、災害時に適しているからではありません。
いままで、ウォーターサーバーと無関係だった 宅配水 素人の会社が、「この事業は儲かるらしいぞ!」という理由で新規参入してきたのですが、そういった会社がとった方式が「ワンウェイ方式」というわけです。
利益優先の新規参入メーカーにとっては、リターナブル方式をとるのは、リスクがあるからです。
これが、ワンウェイ方式が、増えてきた大きな要因です。
ワンウェイタイプこそ、信頼できるメーカーから選ぶ事
業者目線のワンウェイ方式の特徴(※ 業者側のメリット)でも触れましたが、決まった量のお水を配達すれば良いだけで、ユーザーのアフターフォローをする必要もないので、非常に楽ですよね。
そして利益率も良いです。初期投資もそれほど必要ありません。宅配業者に委託するだけなので、、、。
簡単に言うと、アマゾンの定期宅配を高額で契約しているだけの話です。それなら、アマゾンの定期宅配を注文した方が良いです。
(シェアも高くて信頼できるウォーターサーバー会社であれば、ワンウェイタイプでも良いですが、怪しい会社は避けましょう。)
※ ちなみに近年は、宅配業者の待遇改善・賃金引上げ傾向に押されて、価格引上げが始まっているので、以前よりもコスト高になっています。
以下は、クリティアからのユーザーへの通達文章です。公式ページでも確認する事ができます。
クリティアに限らず、自社配送していない会社(宅配業者委託)には、リスクがあるという事の証明の1つになった有名な事例です。
昔ながらの実績のある会社こそ「リターナブル方式」です。
リターナブル方式は、「ペットボトルゴミを出さない」という環境面に関するメリットはありますが、洗浄・消毒する必要があるので、しっかりとした運営母体を持っていない工場では、そもそも採用する事ができな方法です。
「リターナブル方式」をとれる会社というのは、つまりは実力・体力のある会社という事が言えるわけです。
さらに、毎月の配送&空ボトル回収時には、ユーザーと顔を合わせる事になります。リターナブル方式の場合は、宅配業者に委託する事はできませんから。
この時に、何か問題があれば、ユーザーは必ず苦情を言ってきます。
もちろん、苦情に限らず、何か困った事があれば、わざわざカスタマーセンターに電話なんてせずに、まずは宅配時に訪問してくれたスタッフに相談する事になります。
最近では、いくら電話を入れてもカスタマーサポートが、音声ガイダンスばかりで、何もサポートしてもらえない会社もあったりなので、メーカー側の人と顔を合わせられるというのは、実はメリットと考えるべきです。
契約するまでは、すごく良い対応なのに、契約してしまったら、一度も顔を見た事ないなんて営業マンがいませんでしたか?
まさに、そのような状況になります。
対処法(ちょっとした裏技)としては、契約する前に、契約したつもりになって「解約手続きの電話」を入れ見るのも良い方法です。
すぐに、人が対応し、解約の手続きが分かりやすい場合は、良い会社です。
- 音声ガイダンスばかりで、どこの誰に、解約の意思を伝えたら良いのか分からない。
- そもそも、電話が繋がりにくい。
- 電話では解約できず、最寄りの店舗窓口に必要書類を提出しないといけない。
こんな対応の会社だったら、絶対に契約をしてはいけません。
リターナルブル方式のメリットは、毎月担当者が回ってきてくれる事
- 最近、水の冷えが悪くなっている。
- ウォーターサーバーからの水の出が悪くなっている。
- ウォーターサーバーから変な音が聞こえる。
何か気になる事があれば、毎月の配達&回収時にすぐにその場で、相談する事ができます。
注文量を変えたい場合も複雑な手続きをする事なく、担当者に言えば良いだけです。
また、自宅内のウォーターサーバーを置くスペースが決まっている人は、そこまで持っていってもらう事も可能です。
玄関から、ストック場所まで距離のある人にとっては意外に重要なポイントだったりします。女性の場合や、高齢者の場合はなおさらです。
宅配業者の場合だと、何か困った事があって相談しようと思っても「配達をお願いされているだけ」の一点ばりで、本当にこれだけで終わりです。
不在時には玄関先にポツンと置かれているだけです。
ユーザーとの接触をできる限り避ける事ができるのがワンウェイ方式です。
良いサービスを提供しようと考えたら、普通は「リターナブル方式」になるはずなのですが、利益優先型の新規参入ウォーターサーバー会社は、「ワンウェイ方式」を選ぶというわけです。
ワンウェイ方式の良さを誇張した比較サイトには気をつけて下さい。
※ 「ワンウェイ方式」の会社が全て利益優先型の新規参入ウォーターサーバー会社という意味ではありません。その傾向があるという意味です。
ワンウェイ方式の意外なデメリット
ワンウェイ方式では、ボトルをダンボール箱に詰めて配送されます。
毎月大きなダンボールゴミが出ます。
ダンボールは折りたたんで、貼られているシールや金具を取り除いた上で、リサイクル(もしくは資源ゴミ)に出す必要があります。
リサイクルゴミを出せる日が毎週の自治体もあれば、隔週のところもあると思います。これは地域によってマチマチですが、それでも大きなダンボールゴミが出て、ゴミ出し日まで保管しておく必要があるわけです。
リサイクルゴミは、燃やすゴミと違い、出し忘れが起きやすいゴミです。出し忘れたりすると、ダンボールが溜まっていくし、誰も回収してくれません。
また、ワンウェイボトルは、新品を使っているという事を理由に、
「常に清潔を保つ事ができているので、サーバーのメンテナンスの必要性がない」という事を堂々と言う業者に多い傾向があります。
●メンテナンスフリー(サーバーレンタル料無料)
●ワンウェイ方式
●水の注文ノルマあり
●歴史の浅い会社(東日本大震災後に事業参入)
この4つが揃うメーカーは、ウォーターサーバー初心者は絶対にやめておきましょう。
「他より、やたら安い」につられないように気をつけて下さい。ほぼ間違いなく「裏」があります。
すでに使い慣れている人で、ワンウェイ方式のデメリットについてしっかりと理解していれば、全然問題ありませんが、、、。
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